しろくま通信第126号(2020年8月31日発行)

2020-08-31更新


宝満山を案内しています。

山頂まであと少しの開けた中宮では、修験道が盛んだった江戸時代、大講堂や神楽(かぐら)堂、鐘撞き(かねつき)堂があったと言われますが、廃仏毀釈を過ぎた今では見る影もありません。
ただ、仏教における古い言葉の梵字で刻んである岩だけが当時の繁栄を思い起こさせてくれます。

梵字岩

金剛界(智慧を表す)と胎蔵界(慈悲を表す)の大日如来を表す梵字が刻んであります。中央には「文保二年戌牛(1318)九月、施主大先達権大僧都法印伊多坊幸榮入峯十六度」と彫られています。
1318年・・・約700年前。